私の履歴書57   好きなうた(軍歌)

軍  艦

1守るも攻むるも黒鉄の

浮べる城ぞ頼みなる

浮べるその城日の本の

皇国の四方を守るべし

真鉄のその艦日の本に

仇なす国を攻めよかし

2石炭の煙はわだつみの

龍かとばかり響くなり

弾丸撃つ響きは雷の

声かとばかりどよむなり

萬里の波涛を乗り越えて

皇国の光輝やかせ

(身が引き締まる思い)



海行かば

海行かば 水漬く屍

山行かば 草むすかばね 大君の

辺にこそ死なめ かえりみはせじ

(歌っていると涙がこみあげてくる)


艦船勤務

1四面海なる帝國を 守る海軍軍人は

戦時平時の別ちなく勇み励みて勉むべし

2如何なる堅艦快艇も人の力によりてこそ

その精鋭を保ちつつ強敵風波に当り得れ

(親父も海軍でよく歌っていた)


若鷲の歌

1若い血潮の予科練の

七つボタンは桜に碇

今日も飛ぶ飛ぶ霞が浦にや

でかい希望の雲が湧く

2燃える元気な予科練の

腕はくろがね心は火玉

さっと巣立ては荒海越えて

行くぞ敵陣なぐり込み

(部下は予科練出身者だった)


轟  沈

1 可愛い魚雷と一緒に積んだ

青いバナナも黄色く熟れた

男世帯は気ままなものよ

髭も生えます髭も生えます 無精髭

2 針路西へと波また波の

飛沫厳しい見張りは続く

初の獲物に何時の日会える

今日も暮れるか今日も暮れるか腕が鳴る

(私の艇も小型の潜水艦である)


水師営の会見

1 旅順開城約成りて 敵の将軍ステッセル

乃木大将と会見の 所はいずこ 水師営

2 庭に一本棗の木 弾丸あともいちじるく

くずれ残れる民屋に 今ぞ相見る二将軍

(旅順は私も訓練を受けた所)


回天金剛隊の歌

1 沖の島過ぎ祖国を遠く

敵をもとめて波万里

空母、戦艦ただ一撃と

今ぞ出で立つ金剛隊

4 若き血は湧き肉踊るかな

てい身必殺醜敵を

砕き沈めて千代八千代にも

皇国御国(すめらみくに)を護りなん

皇国御国(すめらみくに)を護りなん

(回天も同じく特攻兵器でした)


戦   友

1 ここは御国を何百里 離れて遠き満州の

赤い夕日に照らされて 友は野末の石の下

2 想えば悲し昨日まで 真先かけて突進し

敵を散々こらしたる勇士はここに眠れるか

14 筆の運びはつたないが行燈のかげで親達の

読まれる心おもいやり 思わずおとす一雫

(子を戦場に送る親の気持ちは・・)


麦と兵隊    

徐州徐州と 人馬は進む 

徐州居よいか 住みよいか

洒落れた文句に 振り返りや 

お国訛りの おけさ節

ひげがほほえむ 麦畠

「軍艦」 軍艦武蔵の模型  靖国神社遊就館に陳列 (平10.8)
「軍艦」 軍艦武蔵の模型  靖国神社遊就館に陳列 (平10.8)

伊号潜水艦に搭載されて出撃する「回天」模型<br />  靖国神社遊就館に陳列  (平10.8)
伊号潜水艦に搭載されて出撃する「回天」模型
  靖国神社遊就館に陳列  (平10.8)

海上自衛隊舞鶴音楽隊による音楽会<br />  福井県三方町 佐久間艇長保存会 (平10.4)
海上自衛隊舞鶴音楽隊による音楽会
  福井県三方町 佐久間艇長保存会 (平10.4)

特攻殉国の碑 長崎県川棚町 (平11.11)
特攻殉国の碑 長崎県川棚町 (平11.11)

戦友会での軍歌演習  小豆島宮山忠魂碑前  (昭63,9)
戦友会での軍歌演習  小豆島宮山忠魂碑前  (昭63,9)

戦友と「若鷲の歌」を歌う  小豆島寒霞渓荘にて (平4.9)
戦友と「若鷲の歌」を歌う  小豆島寒霞渓荘にて (平4.9)

「海行かば」歌碑  高岡市 勝興寺 (平9.8)
「海行かば」歌碑  高岡市 勝興寺 (平9.8)



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私の履歴書

「日々是好日」 −高橋春雄・私の履歴書−