資料   「渡雲会催会番組抄録」より

平成4年版  はじめに



 今年は渡雲会の55周年記念の年にあたります。まことにおめでとうございます。

 今から5年前、50周年記念の時に作成された記念誌を頂戴し、渡邊三郎先生の「演能年譜」や「渡雲会の主な記録」などを拝見しました時、先生の160曲を超える演能の記録に圧倒されるとともに、50年間にわたる主な例会や、会員の演能回数なども記載されていて、会員の活発な活躍ぶりにも驚きを禁じ得ませんでした。

 そして、会員の演能はどなたがどんな曲目を演じたのだろうか、回数は全部でどれほどになるのかなどと漠然と考えておりました。

 私が入門を許されたのは昭和39年ですが、その頃すでに中山さんが会長でした。中山会長さん、丹野貞次さん、八角菊栄さんといった方々が毎年のように「能」を演じておられ拝見して感銘を受けてきましたが、入門前の活躍ぶりは知る由もありません。またこの3名のほかにも多くの方が能を演じておられるので、どなたが何回くらいどんな曲を演ぜられたか、また、どんな曲が多く演ぜられたか調べてみたいと思うようになりました。

 昨年8月、渡雲会の例会で演ぜられた「能」を全部収録し、「渡雲会演能記録」としてまとめ、ごく小数の方に見ていただきましたが、大変喜んでくれ、また激励してくださる方もあって勇気づけられました。そして、どうせ作るなら「舞囃子」も「仕舞」も「謡」も収録してみようと欲が出てまいりました。

 そして、今回は私の手元にある番組に基づいて「舞囃子」「仕舞」「謡」の部を作成してみました。能の場合と違って出演者が多くなるので、舞囃子、仕舞については曲名と舞った方の氏名のみ、謡について曲名とシテ役の氏名のみとしました。

 従って今回収録したのは次のとおりとなりました。

 ○ 能    全部(シテ方、ワキ方、囃子方、間狂言、後見、地謡の全部)

 ○ 舞囃子  昭和37年以降(曲名と舞った方のみ)

 ○ 仕 舞 昭和46年以降(同       上)

 ○ 謡    昭和46年以降(曲名とシテ役のみ)

 「能」の場合は、番組記載事項を全部収録しようと縦書きで作業を始めましたが、途中で個人別、曲目別の一覧も欲しくなり、手作業で分類し直しましたがだいぶ時間がかかりました。

 「舞囃子、仕舞、謡」の場合は省力のため、年月別、個人別、曲目を入力、パソコンで分類しましたので、能の場合と違ったスタイルとなりましたがご了承下さい。

今回は準備も不充分で、縦書き、横書きが混入したり、古いパソコンの原稿で活字も不鮮明、また、曲名、年月日、氏名などにもミスいが多いことと思います。お気づきの点をご指摘いただいて、修正して行きたいと思っておりますので、よろしくご教示下さい。


    平成4年3月                 高橋 春雄




  平成9年版 あとがき

 

 渡雲会60周年記念行事の一環として、55周年記念の際作成した「渡雲会催会番組抄録」の続編(平成4年8月から平成9年8月までの5年分)を作成することとされました。

 収録対象は、期間中の初会、春季大会、半歌仙会、秋季大会、60周年記念全国大会、小野田市廣中舞台で開催された渡雲会秋の演能会の、能、舞囃子、仕舞、素謡・連吟・独吟としました。

 作成方法は下記の点を除き前回に準じました。

 ○ 「能」(役、シテ方のみ)
   全期間分を収録いたしました。

 ○ 「素謡・連吟・独吟」  
   前回はシテ役およびシテ役に準ずる役のみを記載しましたが、
   今回は地謡を除き、全部の役を記載しました。

 ○ 「仕舞」  
   前回は「年月順」「個人別」のみでしたが、今回は「曲目別」も作成しました。

 前回作成の分とあわせて活用していただきたく、またお気づきの点をお知らせいただければ幸いです。   (平成9年7月 高橋記)



      平成14年版 あとがき


 渡雲会65周年記念行事の一環として、55周年記念、60周年記念の際作成した「渡雲会催会番組抄録」の続編(平成10年から平成14年までの5年間)を作成致しました。

 収録対象は、期間中の初会、春季大会、半歌仙会、秋季大会、65周年記念全国大会での、能、舞囃子・独鼓、仕舞・素謡・連吟・独吟を原則としました。

 なお、この記録はあくまで番組から収録しましたので、実際に出演されたものと異なるものがありますのでご了承願います。

 作成方法は下記の点を除き前回に準じました。

◯ 「渡雲会催会一覧」      全期間分を収録しました。

◯ 「能」(役、シテ方のみ)   全期間分を収録しました。

◯ 「舞囃子」          最近10年分を収録しました。

◯ 「独鼓」           「舞囃子」の項に収録しました。

◯ 「素謡・連吟・独吟」     
  前回は役の方のみ記載しましたが、今回は地謡の方も番組記載の会員の方も
  記載しました。

◯ 「嘱託免状受領者および披露」 全期間分を収録しました。 

 作成ずみの二冊とあわせて活用をお願いします。また、お気づきの点をお知らせいただければ幸いです。 (平成14年5月 高橋春雄記)




           19年版 あとがき


 渡雲会70周年記念行事の一環として、「渡雲会催会番組抄録(平成19年版)」を作成致しました。

 今回収録の対象としたのは次のとおりです。

   渡雲会催会    全 期 間(昭和12年〜平成19年の70年間)

   能        全 期 間

   舞 囃 子    最近15年間

   仕   舞    最近10年間

   素謡・連吟・独吟 最近5年間

   嘱託免状受領者  全 期 間

 

 渡雲会70年のうち私も43年間を一緒に歩ませていただきました。本書を作りながらその足跡を振り返ってみましたが感慨無量でございます。

 私たちが謡い、舞った舞台・・水道橋能楽堂、野村舞台、渡雲会舞台、大圓寺、藤舞台、宝生能楽堂、はま松会館、KDD新宿会館、国立能楽堂、セルリアンタワー、向山庭園、銀座能楽堂、神谷舞台・・。

 多くの先輩たち・・中山会長、斉藤基房さん、村本脩三さん、吉川武男さん、田近老雄さん、八角菊栄さん、秋元亮一さん、飯田一郎さん・・。

 会員の方による演能の数も約140番にのぼっております。

 卒寿にして、しかも70周年の記念大会という話は私たちの渡邊三郎先生と渡雲会以外に聞いたことはありません。このような素晴らしい渡雲会の足跡の一部をまとめることが出来たのを無上の光栄と思っております。

 5年ごとに作成した同名の3冊とあわせて活用いただければ幸いでございます。                     

                     (平成19年5月 高橋春雄記)


  

     渡雲会催会番組抄録(平成19年版) 目次

           

    1. 渡雲会催会一覧 (昭和12年〜平成19年)・・・・・・・・ 2

    2. 能 

     @ 年月順 シテ方役のみ (昭和27年〜平成19年) ・・・ 8

     A 個人別 シテ方役のみ (昭和27年〜平成19年) ・・・ 8

     B 渡雲会演能記録 全員 (平成5年〜平成19年) ・・・ 16

    3. 舞囃子(平成5年〜平成19年)

     @ 年 月 順 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 21

     A 個 人 別 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 21

     B 曲 目 別 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 21

    4. 仕 舞(平成10年〜平成19年)

     @ 年 月 順 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 25

     A 個 人 別 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 25

     B 曲 目 別 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 25

    5. 素謡、連吟、独吟(平成14年〜平成19年)

     @ 年 月 順 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 35

     A 個 人 別 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 35

    6. 嘱託免状受領者および披露一覧(東京地区)

               (昭和27年〜平成19年)・・・・・   54

    あ と が き ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  56

出演記録1

出演記録2

出演記録3

渡雲会催会番組抄録 平成4年版 118頁
渡雲会催会番組抄録 平成4年版 118頁

渡雲会催会番組抄録 平成9年版 48頁
渡雲会催会番組抄録 平成9年版 48頁

渡雲会催会番組抄録 平成14年版 56頁
渡雲会催会番組抄録 平成14年版 56頁

渡雲会催会番組抄録 平成19年版 56頁
渡雲会催会番組抄録 平成19年版 56頁



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