東京支部四十余年のあゆみより
序
記録によると、「宝生流教授嘱託会」の前身である「宝生流嘱託会」が結成されたのが昭和30年1月15日、東京支部が結成されたのは同じ年の5月17日となっています。
従って私どもの東京支部が発足してからすでに42年余が経過したわけでございますが、現在約280余名の会員により、本部ならびに全国の各支部とも連繋を保ちつつ活発な活動を展開していることはまことに喜ばしいことでございます。
この会も40余年を経て輝かしい足跡を残しながらも、徐々に世代の交代が進行しつつあり、だんだんと過去のことを詳しく知る方が少なくなってまいりました。私も教授嘱託会全体のこともさることながら、せめて東京支部の記録は整理しておきたいと念願しておりましたが、たまたま会員有志がある程度の資料をまとめてくれました。
40余年の支部行事や支部大会、素謡会、囃子謡研究会、真葉会の活動記録だけでなく、本部や他支部の行事、例えば全国大会、関東甲信越大会、東北大会、中四国大会や謡曲名所めぐり、夏期講座への参加、役員名簿等も収録してあり、会員の皆さまにも興味深く見ていただけるのではないかと思いましたので、これを1冊にまとめ希望する方に頒布することと致しました。
先輩、同僚の活躍のあとをたどって、教授嘱託会に対する理解を一層深め、更に精進の一助としていただければ幸いであります。
平成10年1月吉日
宝生流教授嘱託会 東京支部長 辰 村 直 治
目 次(抄)
序
T 東京支部関係
1 東京支部大会
2 素 謡 会
3 囃子謡研究会
4 真 葉 会
5 東京支部婦人部(会報より)
6 東京支部関係記録(会報より抜粋)
7 表彰受彰者(東京支部関係)
8 会 計 記 録
9 会員数の推移
10 東京支部会則
11 東京支部役員
U 本部、他支部行事参加
1 全 国 大 会
2 関東(甲信越)大会
3 東 北 大 会
4 中四国大会
5 東海連合大会
6 謡曲名所めぐり
7 夏期講座
V 参 考 資 料
1 本部事業概要
2 宝生流教授嘱託会 支部長名簿
3 宝生流教授嘱託会 会報項目一覧
4 宝生流教授嘱託会会則
5 本部役員名簿
編集経過報告
東京支部発足40年を迎える頃から支部記録の整理保存の必要性が議論されるようになり、平成7年3月の三役会においては支部として記録を整理することとし、同年12月末を目標に一応のたたき台を作成することとされました。
資料の収集整理に手間どり、予定より約1年遅れましたが、委員の手により、会の発足から平成8年まで42年間の、東京支部の活動を中心に本部行事参加なども織り込んで一応の試案がまとめられ、平成8年11月支部役員会に報告されました。
財政上の検討を経て、平成9年8月の役員会では、東京支部において正式に印刷刊行することが決定され、辰村支部長以下8名の編集委員が選ばれ、具体的方法、時期等について検討を進めることとされました。
その後数回の編集委員会審議を経て、新たな視点から試案を全面的に再検討、収録する項目の追加、平成9年度の行事記録追加等を行いました。また、印刷に当たっては経費節約のため、今回は版下作成を業者に依頼せず委員がパソコンで作成したものを使用することとしました。
本書は資料整理を主眼としたため、いわゆる記念誌的な体裁をとらず、従って祝辞、会員の寄稿、座談会、写真等については見送ることとしましたが、45周年、あるいは50周年記念の時には、これらを含め検討してもよいのではないかと考えます。
内容については正確を期したつもりですが、なお不備や転記ミス等が多いことと存じます。お気付きの点をご教示下さるようお願い申し上げます。
最後に本書を作成するに当たって、資料を快く提供していただいた、針生武巳様、大谷龍祐様、本部事務局の内藤豊二様、また本書の印刷発行に道をつけていただいた前支部長の高橋亘様はじめ、ご支援ご協力をいただいた大勢の皆様に厚くお礼申し上げます。
平成10年1月吉日
編集委員会 委員長 辰村直治
副委員長 高橋春雄
委 員 浅野直枝 板谷藤子 小林秀夫
鈴木俊男 箱田俊雄 溝渕 勉
東京支部40余年のあゆみ (平成10.1)
「日々是好日」 −高橋春雄・私の履歴書−