住吉大社

謡蹟めぐり  富士太鼓 ふじだいこ

ストーリー

萩原院の宮中の管弦の催しで、天王寺の浅間と、住吉の富士という二人の太鼓の名手が技を競います。
浅間は、自分が負けるかもしれないと、この富士を憎く思い、宿に押入って富士を討ってしまいます。
一方富士の妻は、夫が無理に出かけて行った後の夢見が気になり、子供を連れて都に向います。都に着いて夫の死を知り、あまりのことに嘆き悲しみます。そして、手渡された夫の形見の衣裳を身につけ、夫の死も太鼓故のこと、太鼓こそ敵だと叫び、子供とともに太鼓を打ち鳴らします。
するといつしか亡き夫の霊が妻に憑き、しばし狂乱の態で恨みの太鼓を打ち舞楽を舞います。激しい狂乱もようやく鎮まり心の迷いも晴れて、人々に暇乞をした母と子は太鼓こそが亡き夫の形見だと思い諦め、よくよく見入ってから再び相伴って故郷へ帰って行きます。(「宝生の能」平成10年11月号より)

住吉大社、浅沢神社、四天王寺他  (平成19・5記)

曲中に、住吉大社、四天王寺、浅間山、富士山、男山、石清水八幡などが謡われるが、いずれも他の曲で紹介したものばかりである。特に本曲の後日譚である「梅枝」の項で、住吉大社の石舞台、富士とその妻を祀るという浅沢神社、四天王寺について写真を添え紹介しているので、ここでは住吉大社と四天王寺の写真を掲げるのみとする。

住吉大社 住吉大社 大阪市住吉区 (平12.8)

四天王寺 四天王寺 大阪市天王寺区 (平2.6)


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