高良大社

謡蹟めぐり  弓八幡 ゆみやわた

ストーリー

弘安の頃、後宇多院に仕える臣下が男山八幡の二月初卯(きさらぎはつう)の御神事に、陪従(従者)として参詣していると、一人の老翁が錦の袋をかついで詣でています。
倍従が、どこから来たのかと問うと、老翁は当社に久しく仕えている者だと答え、また、持っているのは桑の弓で、神意によって我が君に捧げ奉るためのものだと言います。そして、桑の弓・蓬(よもぎ)の矢で天下を治めたのは当八幡の御神力であったことや、神功皇后の三韓征伐、八幡宮の由来などを語ります。そして、実は自分はこの八幡の末社、高良(こうら)の神で、この御代を守ろうとやって来たのだ、これは八幡大菩薩のお告げであると言って消え失せます。
やがて、山上に妙なる音楽が聞え、芳香が漂う中に高良の神が現れ、君の聖徳を崇め、天下統一の安穏を守ることを誓いながら、舞を舞います。(「宝生の能」平成13年2月号より)

石清水八幡宮、高良神社 京都府八幡市 (平19・7記)

舞台は男山、石清水八幡宮である。「女郎花」の項でも紹介した。
この男山の東北側の麓に石清水八幡宮の摂社、高良神社がある。高良玉垂命を祀る。宇佐宮より八幡大神を勧請した行教律師が貞観2年(860)社殿を建立したと伝えられる。八幡の産土(うぶすな)神としての崇敬も篤く、毎年7月17、18両日の祭礼には太鼓みこしがかつぎ出され、多くの提灯が献灯される等、夜遅くまで賑わうとのこと。

石清水八幡宮 石清水八幡宮 八幡市 (平12.8)

高良神社 高良神社 石清水八幡宮 (平12.8)

高良大社 久留米市御井町 高良山 (平19・7記)

高良神社の本社で、主神は高良玉垂命で、八幡大神、住吉大神を合祀する。古くから筑後の国の人々の衣食住にわたる生活全般をお守り下さるとともに、芸能・延命長寿・厄除けの神様として、厚く信仰されてきた。

高良大社 高良大社 久留米市 (平11.11)


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